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【無料】JSTQB AL シラバス解説【第1、2章】 

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テストエンジニア大学
迷い人

jstqb AL(advanced level)テストアナリストの勉強をしています。
シラバスが頭に全然入ってこないので、解説してほしいです!

筆者

jstqb AL(advanced level)のシラバスって難しいですよね。
私も絶賛勉強中なので、勉強時に作成した独自の解説を載せておくので
よかったら一緒に勉強していきましょう!

まずは「第 1 章:テストプロセスにおけるテストアナリストのタスク」を解説していきます。

【この記事を書いた人】


アオパパ

私はテストエンジニアとしての経験が豊富で、以下の実績があります。
・テストエンジニア歴15年以上
・現役のテストリーダーとしての経験
・テストエンジニアの採用担当経験
・ソフトウェアテストの資格「JSTQB Foundation Level」保持
・テスターから派遣社員としてのキャリアチェンジ経験
これらの経験をもとに、信憑性の高い情報提供を心掛けております。

目次

第 1 章:テストプロセスにおけるテストアナリストのタスク

1.2 ソフトウェア開発ライフサイクルにおけるテスト

筆者

まずはシラバスの内容を理解しよう!

TA-1.2.1 (K2)対応するソフトウェア開発ライフサイクルモデルに応じて、テストアナリストが関与するタイミングとその関わり方がどのように異なるのか、またその理由を説明する。

テストアナリストの役割とSDLC(ソフトウェア開発ライフサイクル)

テストアナリストは、ソフトウェア開発プロジェクトにおいて重要な役割を果たします。
テストアナリストの関与するタイミングと方法は、選択されたSDLCモデルによって異なります。
SDLCモデルには、シーケンシャル(逐次的)、イテレーティブ(反復的)、インクリメンタル(段階的)、またはこれらのハイブリッドなどがあります。

  • シーケンシャルモデル(例:V字モデル):
    このモデルでは、テストプロセスは段階的に進行します。
    プロジェクト計画と同時にシステムテスト計画を開始し、テスト完了までモニタリングとコントロールを継続します。
    テストアナリストは、システム要件仕様や設計仕様に基づいてテスト分析と設計を行います。
  • イテレーティブおよびインクリメンタルモデル:
    これらのモデルでは、テスト活動はより柔軟に行われます。
    イテレーティブモデルでは、各イテレーションごとにテスト活動のセットを使用し、計画作業はプロジェクトの開始時に、完了タスクは終了時に行います。
  • アジャイルソフトウェア開発:
    アジャイルでは、形式ばらないプロセスが使用され、テストアナリストの役割は明確に定義されません。
    テストは開発の初期段階から行われ、プロジェクト全体を通じて継続します。
筆者

学習の目的を整理しよう!

TA-1.2.1 (K2)対応するソフトウェア開発ライフサイクルモデルに応じて、テストアナリストが関与するタイミングとその関わり方がどのように異なるのか、またその理由を説明する。

テストアナリストは、選択されたSDLCモデルに基づいて、テスト活動のタイミングと関与の方法を調整する必要があります。
シーケンシャルモデルでは、テストはより段階的に進行し、イテレーティブやインクリメンタルモデルでは、テスト活動はより柔軟に、アジャイルモデルでは、開発の初期段階から継続的に行われます。
これらの違いは、プロジェクトの要件や目標に応じてテストアナリストがどのように関与するかを決定します。

<SDLCモデルの特徴を簡単に解説>

シーケンシャル(逐次的)モデル

  • 例:ウォーターフォールモデル
  • 特徴:各段階(要件定義、設計、実装、テスト、デプロイ)が順序立てて進行。
  • 利点:シンプルで理解しやすい。
  • 欠点:柔軟性が低く、後戻りが難しい。

イテレーティブモデル

  • 特徴:開発を小さなサイクル(イテレーション)で繰り返し、各サイクルで製品を改善。
  • 利点:フィードバックを早期に取り入れ、途中で要件の変更が可能。
  • 欠点:計画と管理が複雑になることがある。

インクリメンタルモデル

  • 特徴:製品を部分的に開発し、各部分(インクリメント)を段階的に組み合わせていく。
  • 利点:初期の段階で部分的な製品をリリースできる。
  • 欠点:全体の設計を初期に固める必要がある。

アジャイルモデル

  • 特徴:小規模なチームが短いサイクルで開発を進め、頻繁に製品をリリース。
  • 利点:変更に対して非常に柔軟で、顧客のフィードバックを迅速に反映。
  • 欠点:文書化が少なく、プロジェクトの進行が不透明になることがある。

ハイブリッドモデル

  • 特徴:上記のモデルを組み合わせたもの。例えば、ウォーターフォールとアジャイルの要素を併用する。
  • 利点:異なるモデルの利点を活用。
  • 欠点:複数のアプローチを管理する必要があり、複雑になることがある。

各モデルは、プロジェクトの要件やチームの動作スタイルに応じて選択されます。モデルによって、テストのアプローチやタイミングも変わってきます。

筆者

インプットした内容が理解できているかアウトプットしてみよう!

練習問題

問題 1
アジャイルソフトウェア開発においてテストアナリストの役割はどのように特徴づけられますか?

a) 役割が明確に定義され、詳細なテストドキュメントを作成する。

b) 役割が明確に定義されず、日々のコミュニケーションに重点を置く。

c) プロジェクトの終了時にのみテスト活動に関与する。

d) システムテストの計画と実行にのみ焦点を当てる。

解答
正解: b) 役割が明確に定義されず、日々のコミュニケーションに重点を置く。
正解の理由: アジャイルモデルでは、テストアナリストの役割はしばしば明確に定義されておらず、形式ばらないプロセスと頻繁なコミュニケーションが重視されます。

不正解の理由:
a) アジャイルでは、包括的なテストドキュメントの作成は少ないです。
c) アジャイルでは、テストはプロジェクト全体を通して行われます。
d) アジャイルでは、テストは開発の初期段階から統合され、システムテストに限定されません。

問題 2
シーケンシャルなV字モデルにおけるテストプロセスの特徴は何ですか?

a) テストは開発の初期段階から統合され、継続的に行われる。

b) テスト活動はプロジェクトの終了時にのみ行われる。

c) テストプロセスは段階的に進行し、プロジェクト計画と同時にシステムテスト計画を開始する。

d) 各イテレーションごとにテスト活動のセットを使用する。

解答
正解: c) テストプロセスは段階的に進行し、プロジェクト計画と同時にシステムテスト計画を開始する。
正解の理由: V字モデルでは、テストプロセスはシステムのライフサイクルに沿って段階的に進行し、プロジェクト計画の初期段階からテスト計画が始まります。

不正解の理由:
a) 開発の初期段階からの継続的なテストは、アジャイルモデルの特徴です。
b) V字モデルでは、テストはプロジェクトの複数の段階で行われます。
d) イテレーティブモデルでは、各イテレーションでテスト活動が行われますが、V字モデルではそうではありません。

1.3 テスト分析

筆者

まずはシラバスの内容を理解しよう!

TA-1.3.1 (K2)分析の活動を行う際に、テストアナリストにとって適切なタスクをまとめる。

テストアナリストは、テスト計画の範囲内で以下の分析の活動を行います:

  1. テストベースの分析:
    • テストベース(要件、ユーザーストーリーなど)を分析し、欠陥を識別します。
  2. テスト条件とフィーチャーの識別:
    • テスト対象の条件や特徴を特定し、優先度を割り当てます。
  3. トレーサビリティの確立:
    • テストベースの各要素と関連するテスト条件間の双方向トレーサビリティを確立します。
  4. リスクベースドテストの実行:
    • リスクに基づいたテスト活動を行います。

<開始基準の確認>

テストアナリストは、以下の開始基準が満たされていることを確認する必要があります:

  • テストベースが存在し、適切にレビューされていること。
  • テスト対象に対して、必要な予算とスケジュールが確保されていること。

<テスト条件の識別>

  • テストベースとテスト目的を分析してテスト条件を識別します。
  • ドキュメントが古い、または存在しない場合は、ステークホルダーとの協議を通じて条件を特定します。
  • アジャイル開発では、ユーザーストーリーの受け入れ基準がテスト設計の基盤となります。

<テスト条件の定義>

  • テスト条件は、異なる詳細度で定義されます。例えば、大まかな対象から具体的なテストケースまで。
  • プロダクトリスクが定義されている場合、それに対処するためのテスト条件を特定します。

<テスト技法の適用>

  • テスト戦略やテスト計画で識別されたテスト技法を適用することで、テスト分析活動が促進されます。
筆者

学習の目的を整理しよう!

TA-1.3.1 (K2)分析の活動を行う際に、テストアナリストにとって適切なタスクをまとめる。

テストアナリストがテスト計画の範囲内で行うべき主なタスクは上記した内容です。
これには、テストベースの分析、テスト条件の識別と定義、リスクベースドテストの実行、トレーサビリティの確立などが含まれます。
また、テストアナリストは、テストベースの存在と適切なレビュー、必要な予算とスケジュールの確保など、テスト分析を開始する前にいくつかの基準が満たされていることを確認する必要があります。

筆者

インプットした内容が理解できているかアウトプットしてみよう!

問題 1
テストアナリストがテスト分析を行う際に、最初に確認すべきことは何ですか?

A. テストベースが適切にレビューされているか

B. テスト対象のフィーチャーを識別する

C. テスト条件を具体的にする

D. リスクベースドテストのタスクを実行する

解答と解説
正解: A. テストベースが適切にレビューされているか
理由: テストアナリストはテスト分析を開始する前に、テストベース(要件、ユーザーストーリーなど)が存在し、適切にレビューされていることを確認する必要があります。
不正解の理由:
B, C, D: これらはテスト分析の過程で行う活動ですが、テスト分析を開始する前に確認すべき事項ではありません。

問題 2
テストアナリストがテスト条件を識別する際に、どのようなアプローチを使用することが望ましいですか?

A. リスクベースのアプローチ

B. 階層アプローチ

C. アジャイルアプローチ

D. ウォーターフォールアプローチ

解答と解説
正解: B. 階層アプローチ
理由: テスト条件を識別する際には、異なる詳細度で定義することが望ましい。これには、大まかな対象から具体的なテストケースまでを含む階層アプローチが用いられます。
不正解の理由:
A: リスクベースのアプローチはテスト分析の一部ですが、テスト条件の識別に直接関連する階層アプローチではありません。
C, D: アジャイルアプローチとウォーターフォールアプローチは開発手法であり、テスト条件の識別方法とは直接関係ありません。

1.4 テスト設計

筆者

まずはシラバスの内容を理解しよう!

TA-1.4.1 (K2)ステークホルダーがテスト条件を理解する必要がある理由を説明する。

シラバスでは上記タイトルの通り「TA-1.4.1」と記載されているが、「ステークホルダーがテスト条件を理解する必要がある理由」が記載されているのは「TA-1.4」である。
よってこの項目では「TA-1.4」の解説を行います。

<テストプロセスの概要>

テストプロセスは、テスト計画に基づいて進行し、テストアナリストがテストケースを設計、実装、そして実行する一連の活動を含みます。このプロセスは以下のような重要なステップで構成されています:

  1. テストケースの適切性の判断:
    • ローレベルテストケースとハイレベルテストケースのどちらが特定のテスト領域に最適かを判断します。
  2. テスト技法の選択:
    • 必要なカバレッジを確保するためのテスト技法を選定します。
  3. テストケースの設計:
    • 識別されたテスト条件をカバーするためのテストケースやセットを設計します。
  4. テストデータの識別:
    • テスト条件とテストケースに適合するテストデータを識別します。
  5. テスト環境の設計:
    • テスト環境を設計し、必要なインフラストラクチャーやツールを特定します。
  6. トレーサビリティの確立:
    • テストベース、テスト条件、テストケース間の双方向トレーサビリティを確立します。
  7. リスク分析と優先度基準の適用:
    • リスク分析とテスト計画で識別された優先度基準をプロセス全体に適用します。

<テストケース設計の留意点>

テストアナリストは、テストケースを設計する際に以下の点に注意を払う必要があります:

  • テスト条件のみの定義:
    • 実行手順を指定するテストスクリプトよりも、テスト条件のみを定義して対処する場合があります。この場合、テスト条件はテストスクリプトなしでテストを行う際のガイドとして使用できるように定義する必要があります。
  • 合格/不合格基準の明確化:
    • 合格または不合格の基準を明確に識別する必要があります。
  • テストケースの理解可能性:
    • テストケースは、作成者だけでなく他のテスト担当者やステークホルダー(開発者、監査担当者など)にも理解できるように定義する必要があります。(レビューや承認を行う必要がある為)
  • テスト対象の全相互作用のカバレッジ:
    • テストケースは、ユーザーインターフェースを通じてのみならず、テスト対象とのすべての種類の相互作用をカバーすべきです。
  • テスト設計の労力とリスクレベルのバランス:
    • テスト設計の労力は、リスクレベルとビジネス価値に合致するように優先度を割り当て、バランスを取る必要があります。
筆者

学習の目的を整理しよう!

TA-1.4.1 (K2)ステークホルダーがテスト条件を理解する必要がある理由を説明する。

ステークホルダーがテスト条件を理解する必要がある理由は、テストケースがレビューや承認のプロセスにおいて、開発者や監査担当者などの他のステークホルダーにも理解しやすい形であるべきだからです。
テストケースの明確な定義と理解は、テストプロセスの透明性を高め、品質保証の観点から重要な役割を果たします。ステークホルダーがテスト条件を適切に理解することで、テストの効果を最大化し、プロジェクトの成功に貢献することができます。

筆者

インプットした内容が理解できているかアウトプットしてみよう!

問題 1

テストケースを設計する際、テストアナリストが特に注意すべき点はどれですか?

A. テストケースは、作成者のみが理解できれば十分である。

B. テストケースは、他のテスト担当者やステークホルダーにも理解しやすい形であるべきである。

C. テストケースは、テスト対象のユーザーインターフェースの相互作用のみをカバーすべきである。

D. テストケースの設計において、リスク分析やビジネス価値は考慮する必要はない。

解答と解説
正解: B
正解の理由: テストケースは、作成者だけでなく、他のテスト担当者やステークホルダー(開発者、監査担当者など)にも理解しやすい形であるべきです。これにより、テストプロセスの透明性が高まり、品質保証に貢献します。
不正解の理由:
Aはテストプロセスの透明性を損なうため不適切です。
Cはテストケースがカバーすべき相互作用の範囲を誤って限定しています。
Dはリスク分析とビジネス価値がテスト設計において重要であるため不適切です。

問題 2

テストケースの設計において、テストアナリストが考慮すべき要素はどれですか?

A. テストケースは、テストスクリプトなしでテストを行う際のガイドとしてのみ使用される。

B. 合格/不合格基準は、あいまいであっても問題ない。

C. テストケースは、テスト対象自体の振る舞いだけでなく、様々なテスト対象間のインターフェースもテストするように設計すべきである。

D. テスト設計の労力は、リスクレベルとビジネス価値に関係なく均等に割り当てられるべきである。

解答と解説
正解: C
正解の理由: テストケースは、テスト対象自体の振る舞いだけでなく、様々なテスト対象間のインターフェースもテストするように設計されるべきです。これにより、テストの完全性が保証されます。

不正解の理由:
Aはテストケースの使用方法を限定しすぎています。
Bは合格/不合格基準の明確性が重要であるため不適切です。
Dはテスト設計の労力がリスクレベルとビジネス価値に合致するように優先度を割り当てるべきであるため不適切です。

TA-1.4.2 (K4)特定のプロジェクトシナリオに対して、テストケースの適切な設計レベル(ハ
イレベルまたはローレベル)を選択する 。

筆者

まずはシラバスの内容を理解しよう!

シラバスでは上記タイトルの通り「TA-1.4.2」と記載されているが、「ハイレベルまたはローレベル」が記載されているのは「TA-1.4.1」である。
よってこの項目では「TA-1.4.1」の解説を行います。

<テストケースの設計レベル>

テストアナリストは、テストケースを設計する際に、ローレベルテストケースとハイレベルテストケースのどちらを使用するかを決定します。これらの設計レベルは、それぞれ異なる特徴を持ち、プロジェクトの要件や目的に応じて選択されます。

<ローレベルテストケース:具体的>

  • 長所:
    • 詳細な情報と手順を提供し、経験の少ないテスト担当者でも実行可能。
    • 異なる担当者が実行しても同じ結果を得やすい。
    • 自明ではない欠陥の検出に有効。
    • 監査のような独立した検証が可能。
    • テストケースの自動化において、実装時間の削減が期待できる。
  • 短所:
    • 作成とメンテナンスに多大な労力が必要。
    • テスト担当者の創造力を制限する可能性がある。
    • テストベースの明確な定義が必要。
    • テスト条件のトレーサビリティ確保に労力が必要。

<ハイレベルテストケース:抽象的>

  • 長所:
    • テストすべきものに関するガイドラインを提供し、テスト実行時の柔軟性を持つ。
    • ローレベルテストケースよりも優れたリスクカバレッジを提供する可能性がある。
    • 要件プロセスの初期に定義可能。
    • テストアナリストの経験を活用できる。
    • 形式的なドキュメントが不要な場合に定義可能。
    • 再利用性が高い。
  • 短所:
    • 再現能力が低く、検証が困難。
    • 経験豊富なテスト担当者が必要になることがある。
    • 自動化時に詳細情報の不足により、誤った結果の検証や重要なアイテムの見逃しが発生する可能性がある。
筆者

学習の目的を整理しよう!

TA-1.4.2 (K4)特定のプロジェクトシナリオに対して、テストケースの適切な設計レベル(ハイレベルまたはローレベル)を選択する。

プロジェクトの特定の状況や要件に応じて、ローレベルテストケースとハイレベルテストケースのそれぞれの長所と短所を理解し、適切な設計レベルを選択することの重要性を示しています。
例えば、詳細な情報が必要で再現性が求められる場合はローレベルテストケースが適しているが、テスト実行の柔軟性やリスクカバレッジを重視する場合はハイレベルテストケースが適しています。
また、要件が明確になり安定した場合、ハイレベルテストケースからローレベルテストケースへと進むことがあり、実行にはローレベルテストケースのみを使用することが一般的です。

筆者

インプットした内容が理解できているかアウトプットしてみよう!

問題1:
ローレベルテストケースの特徴として正しいものはどれですか?

A. テスト担当者に実行のたびに異なるテストをする柔軟性を提供する。

B. テストケースの作成とメンテナンスに多くの労力が必要となることがある。

C. テスト実行時に詳細な情報が不足しているため、再現能力が低い。

D. テストケースの再利用性が低く、異なるテストデータを使用することが難しい。

解答と解説
解答:
正解: B
B: ローレベルテストケースは詳細で具体的な情報を含むため、作成とメンテナンスに多くの労力が必要となることがある。

不正解: A, C, D
A: ローレベルテストケースは詳細な手順とデータ要件を含むため、実行の柔軟性は低い。この特徴はハイレベルテストケースに当てはまる。
C: ローレベルテストケースは詳細な情報を含むため、再現能力が高い。再現能力が低いのはハイレベルテストケースの特徴。
D: ローレベルテストケースは詳細な情報を含むため、一般的に再利用性は高い。再利用性が低いのはハイレベルテストケースの特徴。

問題2:
ステークホルダーがテストケースを理解する必要がある主な理由は何ですか?

A. テストケースの自動化を容易にするため。

B. テストプロセスにおけるリスクや問題点を特定し、改善のためのフィードバックを提供するため。

C. テストケースの実行速度を向上させるため。

D. テストケースの作成者がテストを実行しない場合に備えるため。

解答と解説
解答:
正解: B
B: ステークホルダーがテストケースを理解することで、テストプロセスにおけるリスクや問題点を特定し、改善のためのフィードバックを提供できるため、これが主な理由です。

不正解: A, C, D
A: ステークホルダーがテストケースを理解する主な理由は、自動化を容易にすることではなく、テストプロセスの品質を保証し、リスクや問題点を特定するためです。
C: テストケースの理解が実行速度の向上に直接的に寄与するわけではありません。
D: これはテストケースの理解の重要な側面の一つですが、主な理由ではありません。主な理由はプロセス全体の品質保証とリスク管理です。

TA-1.4.3 (K2)テストケース設計で考慮すべき問題を説明する。

筆者

まずはシラバスの内容を理解しよう!

シラバスでは上記タイトルの通り「TA-1.4.3」と記載されているが、「テストケースの設計」が記載されているのは「TA-1.4.2」である。そもそも「TA-1.4.3」の項目はないです。。
よってこの項目では「TA-1.4.2」の解説を行います。

テストケースの設計は、テスト条件を特定し、それに基づいてテストケースを作成するプロセスです。
以下は、テストケース設計に関する主要なポイントとその詳細な説明です。

  1. テストケースの特性:
    • テストケースは、再利用可能、検証可能であるべきです。
    • テストベース(例: 要件)との間にトレーサビリティが確保されている必要があります。
  2. テスト設計で識別すべきアイテム:
    • テスト実行の目的
    • プロジェクトの要件やテスト環境の事前条件
    • テストデータ要件
    • 期待結果の明確な合格/不合格基準
    • テスト実行後の事後条件
  3. 期待結果の課題:
    • 期待結果を手動で計算するのは時間がかかり、エラーが発生しやすいため、自動化されたテストオラクルの使用が推奨されます。
    • テストベースが不明確、曖昧、または存在しない場合、テストアナリストは専門知識を持つか、情報にアクセスできる必要があります。
  4. テストレベルとテスト目的:
    • テスト分析および設計時には、テストレベルとテスト目的を考慮する必要があります。
  5. テスト作業成果物の文書化:
    • テスト作業成果物の文書化の範囲はプロジェクトによって異なりますが、リスク、付加価値、準拠する標準や規制、トレーサビリティの要件などが影響を与えます。
  6. テストインフラストラクチャー:
    • テスト設計時にテストインフラストラクチャーの要件を定義することがあります。これには、場所、機器、ソフトウェア、ツールなどが含まれます。
  7. テスト分析および設計の終了基準:
    • 終了基準はプロジェクトにより異なるが、測定可能であり、以降の手順に必要なすべての情報が提供されていることが重要です。
筆者

学習の目的を整理しよう!

TA-1.4.3 (K2)テストケース設計で考慮すべき問題

テストケースの品質:
・テストケースは再利用可能、検証可能であるべき。
・テストベース(要件など)までのトレーサビリティが確保されていること。
テスト設計の詳細:
・テストの目的、事前条件、テストデータ要件、期待結果、事後条件を明確に識別する必要がある。
期待結果の課題:
・期待結果を手動で計算するのは時間がかかり、エラーが発生しやすい。
・テストベースが不足しているか、曖昧である場合、期待結果の識別が困難になる。
テストオラクルの重要性:
・期待結果の定義が困難な場合、テストオラクルが必要。
・アジャイルソフトウェア開発では、テストオラクルはプロダクトオーナーである可能性がある。
テストベースの問題:
・テストベースのドキュメントが曖昧であるか、矛盾を含んでいるか、存在しない場合がある。
テストインフラストラクチャーの要件:
・テスト対象およびテストウェア以外のものも含め、テストインフラストラクチャーの要件を定義することがある。
終了基準の確立:
・テスト分析および設計の終了基準を明確にし、それが測定可能であることを確認する。

筆者

インプットした内容が理解できているかアウトプットしてみよう!

問題1:
テストケースの設計において、テストベース(要件など)までのトレーサビリティを確保することはなぜ重要ですか?

A. テストケースの再利用性を高めるため

B. テストケースの検証可能性を確保するため

C. テストケースの品質を向上させるため

D. テストケースの実行速度を向上させるため

解答と解説
解答と理由: 正解: B. テストケースの検証可能性を確保するため
テストベースまでのトレーサビリティは、テストケースが要件を満たしているかどうかを検証するために重要。

不正解
Aは不正解。トレーサビリティは再利用性と直接関連しない。
Cは部分的に正しいが、直接の理由ではない。トレーサビリティは品質向上に寄与するが、それは検証可能性を通じてのこと。
Dは不正解。トレーサビリティは実行速度とは関連がない。

問題2: テストケース設計時に期待結果の定義が困難な理由は何ですか?

A. テストベースが不足しているか、曖昧であるため

B. テストケースが複雑であるため

C. テストデータが利用できないため

D. テスト環境が不安定であるため

解答と理由:
正解: A. テストベースが不足しているか、曖昧であるため

Aは正解。テストベースが不足しているか、曖昧である場合、期待結果を正確に定義することが困難になる。
Bは不正解。テストケースの複雑さは期待結果の定義に影響を与えるが、直接の理由ではない。
Cは不正解。テストデータの不足は期待結果の定義に影響を与えるが、直接の理由ではない。
Dは不正解。テスト環境の不安定さは実行に影響を与えるが、期待結果の定義には直接関係しない。

1.5 テスト実装

筆者

まずはシラバスの内容を理解しよう!

TA-1.5.1 (K2)テスト実装の活動を行う際に、テストアナリストにとって適切なタスクをまとめる。

テスト実装は、テスト分析と設計の成果を基に、テスト実行に必要な準備を行う段階です。
この段階での主な活動は以下の通りです。

  1. テスト手順と自動テストスクリプトの作成:
    • テスト実行に必要な手順や、自動化が可能な場合はテストスクリプトを作成します。
  2. テストスイートの整理:
    • テスト手順と自動テストスクリプトを特定のテストランで実行するテストスイートとして整理します。
  3. テストケースとテストスイートの優先度付け:
    • テストマネージャーと相談し、実行するテストケースとテストスイートの優先度を決定します。
  4. テスト実行スケジュールの作成:
    • テストケースの実行を開始するためのスケジュール(リソース割り当て含む)を作成します。
  5. テストデータとテスト環境の準備:
    • テストデータの準備とテスト環境の設定を完了します。
  6. トレーサビリティの更新:
    • テストベース、テスト条件、テストケース、テスト手順、テストスクリプト、テストスイートなどの間のトレーサビリティを更新します。

<テストアナリストの役割>

テストアナリストは、以下のような重要な役割を担います。

  • テスト手順の作成と定義:
    • 効率的な実行順序を特定し、テスト手順を作成します。
      制約や依存関係を考慮し、初期条件や実行後の活動を明確に記述します。
  • テストスイートの整理:
    • グループ化可能なテスト手順と自動テストスクリプトを特定し、テストスイートに整理します。
  • テスト実行スケジュールの配置:
    • 効率的なテスト実行を実現するために、テストスイートをテスト実行スケジュールに配置します。リスクレベルや他の要因を考慮してテストケースの実行順序を決定します。
  • テスト環境の設定とメンテナンス:
    • テスト環境の作成およびメンテナンスを担当し、テストウェアやテストサポートツールが使用可能であることを確認します。
筆者

学習の目的を整理しよう!

TA-1.5.1 (K2)テスト実装の活動を行う際に、テストアナリストにとって適切なタスクをまとめる。

テストアナリストにとって適切なタスクは、テスト手順の作成、テストスイートの整理、テスト実行スケジュールの配置、テストデータと環境の準備、トレーサビリティの更新、テスト環境の設定とメンテナンスなど、テスト実行に必要なすべての準備と計画を含みます。

これらのタスクは、テストプロセスの効率と効果を最大化するために重要です。

また、テストアナリストは、テストの実行順序を決定する際にリスクレベルや他の要因を考慮し、テスト環境の変更が実行済みのテストケースに与える影響を評価する必要があります。

筆者

インプットした内容が理解できているかアウトプットしてみよう!

問題 1
テスト実装の段階でテストアナリストが行うべき活動として、最も適切なものはどれですか?

A. テスト計画の策定

B. テスト手順の作成と自動テストスクリプトの整理

C. ソフトウェアの開発

D. プロジェクトの予算管理

正解: B. テスト手順の作成と自動テストスクリプトの整理
テスト実装の段階では、テストアナリストはテスト分析と設計に基づいて、テスト実行に必要なテスト手順や自動テストスクリプトを作成し、整理することが主な活動です。

不正解理由:
A: テスト計画の策定はテスト実装より前の段階で行われます。
C: ソフトウェアの開発はテストアナリストの主な役割ではありません。
D: プロジェクトの予算管理はテストマネージャーやプロジェクトマネージャーの役割です。

問題 2
テスト実装時にテストアナリストが考慮すべき重要な要素は何ですか?

A. テストケースの実行順序を決定する際のリスクレベル

B. テストケースの開発者の個人的な好み

C. テストプロジェクトのマーケティング戦略

D. 開発チームの社会的イベントのスケジュール

正解: A. テストケースの実行順序を決定する際のリスクレベル
テスト実装時には、テストケースの実行順序を決定する際にリスクレベルを最も優先的に考慮する必要があります。これは効率的なテスト実行とリスクの管理に直結する重要な要素です。

不正解理由:
B: テストケースの開発者の個人的な好みは、テスト実装の決定要因としては適切ではありません。
C: マーケティング戦略はテスト実装の技術的な側面とは直接関連がありません。
D: 開発チームの社会的イベントのスケジュールは、テスト実装の決定に影響を与える主要な要素ではありません。

1.6 テスト実行

筆者

まずはシラバスの内容を理解しよう!

TA-1.6.1 (K2)テスト実行の活動を行う際に、テストアナリストにとって適切なタスクをまとめる。

テスト実行の活動は、テストアナリストにとって重要な役割を担います。これらの活動は、テスト実行スケジュールに従って行われ、以下のようなタスクを含みます:

  1. 手動テストの実行:
    • 探索的テストを含む手動でのテスト実行。
  2. 自動テストの実行:
    • 自動化されたテストスクリプトの実行。
  3. 実行結果と期待結果の比較:
    • テストの実際の結果を期待される結果と比較する。
  4. 不正の分析と原因特定:
    • テスト中に発見された不正(エラー)を分析し、その可能性のある原因を特定する。
  5. 故障の観察と欠陥報告:
    • 故障を観察し、それに基づいて欠陥を報告する。
  6. テスト実行結果の記録:
    • テストの実際の結果を記録する。
  7. テスト結果の検討とトレーサビリティの更新:
    • テスト結果を検討し、テストベースとテストウェア間のトレーサビリティを更新する。
  8. リグレッションテストの実行:
    • 以前に修正されたバグが再発しないことを確認するためのテスト実行。

これらのタスクは、テスト担当者またはテストアナリストによって行われます。さらに、テストアナリストは以下の追加タスクを行う可能性があります:

  1. テスト対象の特定部分の特定:
    • 欠陥が集中している可能性のあるテスト対象の特定部分を特定し、さらなるテストが必要か判断する。
  2. 探索的テストからの提案作成:
    • 探索的テストからの発見事項に基づいて、将来の探索的テストに対する提案を作成する。
  3. 新しいリスクの識別:
    • テスト実行タスクを行う際に得られた情報から新しいリスクを識別する。
  4. テスト手順の改善提案:
    • テスト実装活動からの成果物を改善するための提案を作成する(例:テスト手順の改善)。
筆者

学習の目的を整理しよう!

TA-1.6.1 (K2)テスト実行の活動を行う際に、テストアナリストにとって適切なタスクをまとめる。

テストアナリストが行うべき主要なタスクとして、手動テストの実行、自動テストの実行、実行結果の比較、不正の分析、故障の観察と報告、テスト結果の記録、テスト結果の検討とトレーサビリティの更新、リグレッションテストの実行が挙げられます。

さらに、テスト対象の特定部分の特定、探索的テストからの提案作成、新しいリスクの識別、テスト手順の改善提案などの追加タスクも重要です。

筆者

インプットした内容が理解できているかアウトプットしてみよう!

問題 1
テスト実行の活動中にテストアナリストが行うタスクとして、適切なものはどれですか?

A. テスト実行結果の記録

B. テストケースの自動化スクリプトの作成

C. テスト環境のセットアップ

D. テスト計画の承認

正解: A. テスト実行結果の記録
テストアナリストはテスト実行の活動中に実際のテスト結果を記録する責任があります。

不正解の理由:
B. テストケースの自動化スクリプトの作成は、テストアナリストが行う可能性はありますが、主なタスクではなく、開発者や自動化テストエンジニアの役割に近いです。
C. テスト環境のセットアップは通常、ITサポートやインフラチームが行います。
D. テスト計画の承認はプロジェクトマネージャーや品質保証マネージャーの役割です。

テスト実行タスクを行う際にテストアナリストが追加で行う可能性がある活動はどれですか?

A. 欠陥が集中しているテスト対象の特定部分の特定

B. テストケースの優先順位付け

C. テスト結果のレビューと分析

D. テストチームの日々の業務の監督

正解: A. 欠陥が集中しているテスト対象の特定部分の特定
テストアナリストは、テスト実行タスクを行う際に、欠陥が集中している可能性のあるテスト対象の特定部分を特定することがあります。

不正解の理由:
B. テストケースの優先順位付けはテスト計画段階で行われることが一般的です。
C. テスト結果のレビューと分析はテスト実行の主要なタスクの一部ですが、追加タスクとしては一般的ではありません。
D. テストチームの日々の業務の監督はテストマネージャーやプロジェクトマネージャーの役割です。

第 2 章:リスクベースドテストにおけるテストアナリストのタスク

2.2 リスク識別 2.3 リスクアセスメント 2.4 リスク軽減

筆者

まずはシラバスの内容を理解しよう!

TA-2.1.1 (K3)特定の状況で、リスク識別に参加し、リスクアセスメントを実行し、適切なリスク軽減策を提案する 。

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