ようこそ！テストエンジニア大学へ！
ソフトウェアテスティングの世界には、多くの資格が存在します。その中でも「JSTQB」という名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
このJSTQB資格は、ソフトウェアテスティングのスキルと知識を認定する資格として、多くの専門家や企業から注目を集めています。
しかし、「JSTQB資格を持っても、実際の実務での役立ちがあるのか？」や「給与にどれだけの影響があるのか？」といった疑問の声も増えてきました。
特に「JSTQB資格って取得しても意味ないんじゃない？」という意見も多々見受けられます。
本記事では、JSTQBの資格を保持している筆者が「JSTQB意味ない」との声に真摯に向き合い、JSTQB資格の真の価値と実際の影響について徹底的に調査・分析してみました。
資格取得を検討中の方、すでに取得している方、あるいはテスティングの世界に興味を持っている方は、ぜひ最後までお読みください。
【この記事を書いた人】
アオパパ
私はテストエンジニアとしての経験が豊富で、以下の実績があります。
・テストエンジニア歴15年以上
・現役のテストリーダーとしての経験
・テストエンジニアの採用担当経験
・ソフトウェアテストの資格「JSTQB Foundation Level」保持
・テスターから派遣社員としてのキャリアチェンジ経験
これらの経験をもとに、信憑性の高い情報提供を心掛けております。
1. 「JSTQB資格は意味がない？」の答え
「JSTQB資格は取得しても意味がない？」という疑問が頻繁に持ち上がる中、この疑問に対する直接的な答えを先に明らかにしたいと思います。
結論から言うと、JSTQB資格の有無は、個人のキャリア目標、働く環境、そして所属する企業の価値観によって、その意義や価値が異なります。
従って、一概に「意味がない」とは言えません。私はテストエンジニアであれば持っているべき資格であると思っています。
しかしながら、この記事から資格の背景や内容、そしてそれが持つ可能性を正しく理解することで、各々がJSTQB資格をどのように位置づけるべきかの判断材料を得られるでしょう。
2. JSTQB資格とは？
JSTQB（Japan Software Testing Qualifications Board）は、ソフトウェアテスティングのプロフェッショナルを対象とした資格認定機関です。この機関は、テスターや関連するプロフェッショナルが持つべきスキルや知識を定義し、それを評価・認定することを目的としています。JSTQBの存在は、テスティングの分野での品質向上や知識の標準化を促進し、プロフェッショナルとしての信頼性を高めることに貢献しています。
資格の種類としては、主に基礎レベル（Foundation Level）と上級レベル（Advanced Level）が存在します。基礎レベルは、ソフトウェアテスティングの基本的な知識や手法を身につけることを目的とした資格であり、テスティングのキャリアを始める方や関連する分野での知識を深めたい方に適しています。一方、上級レベルは、テスティングの専門家としての深い知識や実践的なスキルを評価する資格で、経験豊富なテスターやリーダーを目指す方に向けられています。
JSTQBについて詳しくは以下の記事にまとめてあります。
3. 役に立つ実務でのJSTQB資格
私自身、JSTQBのFoundation Levelの資格を保持している立場から、資格の実務での役立ちについての視点を共有いたします。
テスターやエンジニアの声
私を含め、実際にJSTQB資格を持つテスターやエンジニアからの声を集めると、資格取得のメリットが明確に浮かび上がってきます。
私がJSTQBの資格を取得して一番感じていることは「JSTQBの勉強を通じて、テスティングの基礎を体系的に学べた」というところです。
中々、実際の現場では体系的に学ぶことは難しいのでテストの流れを広く掴めたところはかなりのプラスです。
別のエンジニアは「資格を持っていることで、クライアントやチーム内での信頼性が増した」と話していました。
資格取得によるスキルや知識の活用
JSTQBのFoundation Levelの資格取得を通じて、テスターやエンジニアは以下のようなスキルや知識を習得します：
- テストの基本的なプロセス：バグの特定、報告、追跡、そして修正に関する一連のフローを理解。
- テスト技法の理解：ホワイトボックステスティング、ブラックボックステスティングなど、さまざまなテスト技法に関する知識。
- 品質保証の意義：ソフトウェアの品質を保証するための基本的な方法とその重要性の理解。
これらのスキルや知識は実務で直接活かされ、ソフトウェア開発プロジェクトの中でのテスティングの品質や効率を向上させる役に立ちます。特に、システムの複雑さやプロジェクトのスケールが大きくなるにつれ、これらの知識は不可欠となります。
4. JSTQB資格と給与：直接的な影響は？
JSTQB資格はソフトウェアテスティングの分野での知識やスキルの証明として認識されています。しかし、実際にこの資格を取得することで、給与にどれだけの影響があるのでしょうか。また、給与交渉や昇進の際、この資格はどのような役割を果たしているのでしょうか。
業界の調査やデータを基に、これらの疑問に答えていきます。
JSTQB資格取得者と非取得者の平均給与の比較
私が勤めている会社やテスト専門企業は、JSTQB資格を取得しているテスターやエンジニアは、非取得者と比較して給与が若干高い傾向にあります。これは、資格取得者が持っている知識やスキルが評価され、それが給与に反映されていると考えられます。
JSTQBを取得していると自身のスキルの証明になるので給与にも反映されやすいです。
資格取得が給与交渉や昇進の際の役割
資格取得は、給与交渉や昇進の際に重要な要素として考慮されることが多いです。特に、JSTQB資格はソフトウェアテストの専門知識や技術を持っていることの証となるため、これを持っているというだけで、ポジションや給与に対する評価が高まる可能性があります。また、昇進の際、同じ経験年数の中で、JSTQB資格を持っている者と持っていない者がいれば、資格を持っている者が昇進の優先順位において有利になるケースも考えられます。
5.まとめ
JSTQBの資格取得には意味がない？という疑問にお答えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
JSTQB資格は、ソフトウェアテスティングの分野での専門的な知識と技術を証明するためのものとして、日本のIT業界においてその存在感を増してきています。
この資格は、テスティングの基本的な知識から、より高度なテクニックや戦略までの幅広いテーマをカバーしており、取得者には深い理解と実践的なスキルが求められます。
資格取得の主なメリットとしては、自身のスキルや知識の証明、キャリアの拡大、また企業やプロジェクトにおける信頼性の向上などが考えられます。
ただし、資格だけが全てではありません。実務経験や継続的な学びもまた、プロフェッショナルとしての成長には欠かせない要素です。
JSTQB資格を検討している方へのアドバイスとしては、まず自身のキャリアの方向性や目的を明確にし、資格取得がそれに合致しているかを検討することが重要です。
資格取得は一定の時間や費用がかかりますが、それを上回る価値を見出すことができれば、有意義な投資と言えるでしょう。
最後に、資格取得の過程で得た知識やスキルを、実務に積極的に応用することで、真の意義と価値を実感することができます。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
良いテストエンジニアライフを！
